床リノベ——無垢・複合フローリングの研磨再生
床リノベは、1893年(明治26年)創業の製材所・田中製材所の床再生事業です。傷んだフローリングを剥がして捨てる前に、洗う・塗り直す・削って蘇らせる。木を挽いて百三十年余りの目で床を診て、目的を果たせるいちばん軽い手当てからご提案します。床材の体積を増やさずに、いまある床が使われる時間だけを伸ばす——製材所が営む、そういう商いです。大阪・羽曳野を拠点に、近畿一円で施工しています。
こんな症状はありませんか
症状の深さは、写真だけでは確定できないことが多い床です。だからこそ当社は、写真での見立てを「仮の診断」として先にお出しし、現物で確かめてから確定します。
着手前。艶が消え、黒ずみとまだらが広がった状態。
研磨の途中。左が手を入れる前、右が削り出した木肌。同じ床です。
着手前。艶が消え、黒ずみとまだらが広がった状態。
研磨の途中。左が手を入れる前、右が削り出した木肌。同じ床です。
二 三つの手当て——軽いほうから
床の手当てには、強さの違う段階があります。原則はひとつ、「目的を果たせるいちばん軽い手当てを選ぶ」こと。木の厚みは有限の資源で、深く削るほど床の未来を使います。迷ったら軽い側から。私たちはこれを「始末」と呼んでいます。始末とは、始めから末まで——後片付けのことではなく、素材の一生を手放さないという、上方の商いの言葉です。
| 段階 | どんな手当てか 木を削る量 工期の目安 |
|---|---|
| リフレッシュ(洗浄) | 専用の機械で塗面を洗い、汚れやワックスの層を取り除きます。必要に応じて 再塗装。 削りません 半日未満。その日から歩けます |
| リコート(軽研磨+再塗装) | 塗膜の表面をごく軽く研いで足をつけ、塗り直します。くすみ・小傷に。 塗膜の表層のみ 一晩 |
| リノベーション(研磨再生) | 研磨機で表面を1mm弱削り、木肌を出し直してから塗装。木まで達した傷・シミ・色替えに。 約0.8mm前後(一回あたり) 住宅で2〜3日。店舗は夜間施工も |
日常の手入れ(オスモのウォッシュアンドケアなどでの拭き掃除)は、この三段階のさらに手前にある、住まい手ご自身の仕事です。手入れの続く床は、深い手当ての間隔が長くなります。
三 オイルか、ウレタンか
仕上げの選択は、好みだけの問題ではありません。オイル(浸透系)は木に染みこむ仕上げで、住まい手が自分で手入れを重ねて育てられます——靴の手入れに近い付き合い方です。ウレタンは表面に膜を張る仕上げで、日々の掃除は楽ですが、傷んだときの塗り直しは専門施工に頼ることになります。
この違いは、好みの問題である前に、直し方の問題です。膜を張る仕上げは最初きれいですが、剥がれると全面やり直しになりやすい。染み込む仕上げにしておけば、何年か後に上から塗り重ねて直せることが多い——現場で手を入れ続けてきて、私たちがそう判断している理由です。
当社は、育てられるオイル仕上げを軸にご提案していますが、既存の塗装がウレタンでもオイルでも、まず現状の診断から始めます。色を入れる場合は、樹種によって色ムラや再現の限界があるため、端材や目立たない箇所での試験研磨・色サンプルを先に作り、仕上がりを確かめてから本工事に進みます。質感(艶・色・手触り)が変わる工事の前には、変化の内容を着手前に書面でご説明します。
四 こんな床でもできますか
合板(突板)フローリング——表面の無垢の層の厚み次第です。厚みは写真では確定できないため、現物で測ってから削れる回数を判断します。
マンション——管理規約と遮音仕様の確認から始めます。既存の床を活かす工法は、遮音等の規定を保ったまま再生できることが利点です。工事時間帯の調整もご相談ください。
床暖房——熱と接着の制約があるため、床材の仕様を確認したうえで判断します。
店舗・オフィス——営業を止めない夜間・短工期の施工計画をご相談いただけます。
退去・原状回復、空き家——研磨と張り替え、どちらの見積も当社からお出しできます。並べて比べたうえでお決めください。良い無垢の床は、安易に張り替える対象ではありません。
五 私たちが、しないこと
人の家を悪く言って、仕事を取らない。「この床はもう寿命です」と言えば、たいてい売れます。けれど床を診るのは、責めるためではなく、手当てを決めるためです。張り替えたほうが合理的な床なら、そう申し上げます。そのうえで、長年の取引先と、床リノベの応援に入っている大工と組んで、張り替えまでそのままお引き受けできます。無垢の床材なら、当社で挽くこともできます。研磨を売るために診断しているのではありません。 必要より深く、削らない。木の厚みは有限です。深く削るほど、その床の未来を先に使ってしまう。だから、目的を果たせるいちばん軽い手当てから順にご提案します。 不明を残したまま、言い切らない。写真で分かることと、現物でしか分からないことは違います。写真の段階では概算レンジと前提を、現物を見てから確定金額を——順序を飛ばしません。
六 進め方——写真一枚から
写真を送る。
全体が写った一枚、気になる箇所の寄り、そして斜めから光を当てた一枚(艶と傷の深さが読めます)。分かれば築年数、無垢か合板か、床暖房の有無も。 概算をお返しします。前提条件つきの概算レンジでお伝えします。この段階の金額は「確定」ではありません——不明を残したまま言い切らないのが、当社の見積の流儀です。
現地で実測。
床の構造、表面の残り厚み、傷の深さ、既存塗装の種類を確かめます。
お見積り確定、施工へ。
現物確認の内容で見積を確定し、工程と仕上がりの変化をご説明してから着手します。
七 よくある質問
問1 張り替えとどちらが安いですか。
答1 床の状態と面積によりますが、いまある床を活かすため、剥がした床の処分費と新しい床材の費用がかからないぶん、合理的になる場合が多いです。まず写真で概算をお出しします。
問2 何日かかりますか。住みながらできますか。
答2 洗浄は半日未満、軽研磨と再塗装は一晩、削り直す研磨再生は住宅で2〜3日が目安です。部屋ごとに分けて進めるなど、住みながらの段取りもご相談ください。
問3 どんな傷やシミでも消えますか。
答3 塗膜の中で止まっている傷や浅い汚れは戻せます。木の深くまで達したシミや凹みは、研磨しても跡が残ることがあります。どこまで戻るかを、診断の段階で正直にお伝えします。
問4 合板のフローリングでもできますか。
答4 表面の無垢の層に厚みが残っていれば可能です。厚みは現物で測らないと分からないため、写真での見立てのあと、現地で確認して判断します。
問5 張り替えたほうがいい場合もありますか。
答5 あります。表面の無垢の層が残っていない床、下地から傷んでいる床、水濡れが広く回った床などは、研磨よりも張り替えのほうが合理的です。その場合はそう申し上げたうえで、張り替えのご相談もそのままお受けします。診断は、研磨工事を売るための手続きではありません。
問6 張り替えもお願いできますか。
答6 はい。研磨では戻らない床は、長年の取引先と、床リノベの応援に入っている大工と組んで、張り替えまでお受けします。無垢のフローリングなら、床材そのものを当社で挽くこともできます(河内・石川流域材ほか)。研磨と張り替えの見積を並べてお出しできるのが、製材所が床を診ている強みです。
問7 費用の目安を先に知りたいのですが。
答7 写真と面積・間取りが分かれば、前提条件つきの概算レンジをお返しできます。確定金額は現物を確認してからお出しします。遠方の方のメール・お電話でのご相談も承ります。
磨く山の麓で、床を磨く。
羽曳野から東に見える二上山。その麓は、天然の研磨材「金剛砂」——ざくろ石を含む砂——の産地として知られてきました。玉や金工品、木工品を磨くのに使われ、近代には研磨布紙(サンドペーパー)にも加工されています(採掘はすでに途絶えました)。当社の拠点タリモールのある太子町も、この山のふもと。磨く山の麓で木を挽いてきた製材所が、いま、床を研いでいます。
床の写真、一枚から。
有限会社田中製材所 床リノベ事業部(大阪府羽曳野市)
072-957-0707
受付でそのままご相談いただけます。
写真はフォームまたは専門サイトから。